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医学史から見た戦争と軍隊-2 餓死、戦争神経症   

前回に引き続き、吉田裕氏の講演「医学史から見た戦争と軍隊」の中で印象に残ったところを要約してメモ。
緑色文字は、私が補足した部分です。)


■日本軍の餓死者数について

日中戦争以降の日本の軍人・軍属の戦死者は、約230万人(含、朝鮮、台湾人兵士5万)。
そのうち、

藤原彰氏の推計では、その約6割が広い意味での餓死(※1)
秦郁彦氏の推計(※2)では、約37%が餓死

※1栄養失調死と、栄養失調による抵抗力低下にによる伝染病等による死亡を含む
※2秦郁彦氏論文「第二次世界大戦の日本人戦没者像―餓死・海没死をめぐって-」

なお、秦郁彦氏も、餓死については「内外の戦史に類を見ない異常な高率であることに変わりはない」と付言しているとのこと。

また、藤原彰氏によれば「将校、下士官、兵士と、下に下がっていくほど餓死率が高くなる」とのこと。

■日中戦争期から発生していた戦病死

中国宣戦における戦没者数に占める戦病死比率

1937~1938年・・・16.9%
1940年・・・・・・・・・・・46.4%
1941年・・・・・・・・・・・50.4%


------------------------------
■戦争神経症の問題

戦争神経症とは、戦場で兵士が起こす精神的な障害。
日本軍の場合は、休暇制度も、一定期間前線で戦闘したあと、後方に下げて休ませるというローテーションもなかった。これは非常に兵士にとってはストレスが溜まること。

(管理人補足)
日本でも、特攻を拒否したことで知られる
芙蓉部隊などでは、このローテーションを行っていたようです。ただ、日本軍全体から見れば、これはごく一部の例外といってよさそうです。


日中戦争の初期に動員された兵士は、高年齢の予備役、後備役と呼ばれる、現役でない、多くは家族をもった兵士。三〇代や、場合によっては四〇代の兵士が動員され、激戦地に投入され、ずうっと帰って来られない状態。また、それによって日中戦争翌年は出生率が激減。

予・後備役の兵士は家庭もあって生活を引きずった人たちで戦意もあまり高くない。ゆえに軍紀が乱れる。略奪とか強姦とか、そういう非行に走る傾向が強いので、現役の若い兵士に入れ替えていくという措置が採られるが、基本的には日本軍の場合には休暇が制度化されていなかった。

(管理人補足)
予備役・後備役ほど軍紀の乱れが多いことは、日中戦争当時から軍でも問題視されていたようです。 「支那事変ノ経験ヨリ観タル軍紀振作対策」(1940)という陸軍文書も残されています。
→アジア歴史資料センター『
教育指導の参考資料送付の件』レファレンスコード「C01001825800」
→ 関連過去エントリー「
支那事変時の軍紀の乱れの特徴


その他、長期集団生活によるストレス、拒食症と見られる症状がみられた。


この続きは次回へ・・・。

-----------
なお、余談ですが、出生数・出生率の推移のデータがこちらにありました。

出生数、合計特殊出生率の推移

たしかに、1925(大正14)年以降、ずっと200万人以上だったのが、1938年は約193万、1939年は190万と減っています。
しかし、1940年には再び200万人を超えていました。ちなみに、「産めよ増やせよ」のスローガンによる人口政策が政府閣議で決定されたのは、1941年1月23日です。

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