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TOP > 特攻・特別攻撃隊 > title - 映画「TOKKO-特攻-」

映画「TOKKO-特攻-」   

NHKニュースで知ったのですが、特攻生存者を叔父にもつ日系アメリカ人リサ・モリモトさんが監督した特攻隊の映画が7月21日から公開されるそうです。

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『TOKKO -特攻-』Wings of Defeat

生きたかったよ 死にたくはなかったよ

1945年春、アメリカ艦隊を攻撃するため片道分の燃料だけを積んで飛び立った特攻隊の兵士たち―。
自身の叔父が特攻隊員の生き残りであったことをその死後に知った日系アメリカ人監督リサ・モリモトが、自爆テロを「カミカゼ攻撃」と呼び、狂信的な自殺攻撃を日本の「TOKKO」とイメージを重ねる米国の風潮に違和感を持ち、その生存者たちへの取材を重ねました。そこから引き出されたのは個人に非情な犠牲を強いた当時の状況、そして現在だからこそ聞くことができる彼らの偽らざる心情です。

特攻隊による攻撃を受け沈没した米軍艦乗組員の証言や日米双方の貴重な資料映像も交えながら、狂信的でもなければ軍神でもなかった彼らの姿が浮き彫りにされる様には衝撃を受けずにいられません。カナダ・トロントで行われた北米最大のドキュメンタリー映画祭のプレミア上映でも多くの反響と衝撃を呼んだこの作品が、急遽日本公開される運びとなりました。

2007年/USA・日本/90分/カラー/DβCAM/原題:Wings of Defeat
監督・プロデューサー:リサ・モリモト
プロデューサー:リンダ・ホーグランド
編集:マヤ・スターク (C) Edgewood Pictures, Inc

この映画の先行上映会を伝えるNHKニュースはこちら↓

元神風特攻隊員が平和訴える

「TOKKO特攻」は、特攻隊の元隊員や攻撃を受けたアメリカ軍兵士などの証言を集めたドキュメンタリー映画で、アメリカの国立公文書館で見つかった、戦闘機がアメリカ軍の軍艦に激突する瞬間の貴重なカラー映像などが含まれています。

14日は、来月の公開を前に東京・港区で先行上映会が開かれ、出演した元特攻隊員2人が舞台あいさつしました。このうち、昭和20年3月に特攻の命令を受けたという84歳の元隊員は「特攻がどういったものだったのか、この平和な時代にこそ考えてもらいたい」と平和の大切さを呼びかけました。

また、この映画の監督で、叔父が特攻隊の生き残りだったという日系アメリカ人のリサ・モリモトさんは「撮影を通じて特攻隊員の真意を伝えなければならないという重大な責任を感じた。『神風』は狂信的な行動ではなく、若い人たちが悩み抜いた末の行動だったことをわかってもらいたい」と話していました。

「TOKKO 特攻」は、来月21日から東京・渋谷などで公開されることになっています。


「俺は、君のためにこそ死にいく」は、実は見ていないのですが、こちらの「TOKKO-特攻-」はぜひ見に行きたいと思いました。
「おれきみ」の方は、正直なところ、あまり見る気になれず、映画館になかなか足が向かないもので・・・。
(動画をブログに貼ったりしているくせに > 俺 (汗))

どこで上映するのかな、と思って調べたら・・・全国で3カ所だけ(東京・愛知・大阪)でした・・・。

※2007/08/24追記
この映画を見てきましたので、その感想をアップしました。

映画「TOKKO-特攻-」 を見てきました・・・

また、上映する映画館もかなり増えてきたようです。



この映画の予告編(?)がYouTubeにあったので貼っておきますね。

WINGS OF DEFEAT(原題)(2:31)



 



■関連エントリー(下記の追加エントリーがあります)
映画「TOKKO-特攻-」 を見てきました・・・(2007/08/25)
映画「TOKKO-特攻-」 に関連して(2007/09/23)
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コメント

「俺は、君のためにこそ死にいく」結構よかったですよ(´ω`)是非みてほしいんですけどね。そしてこの映画知らなかったです。ミニシアター的なところっぽいですね。渋谷のスペイン坂のところかな?
とりあえず調べてみますー

>さきさん

自分には『自らの「死」と真剣に向き合った特攻隊員を、現代の俳優が演じきれるはずがない』っていう先入観みたいなモノがあって、どうしても戦争映画の戦闘シーンとかがウソくさく見えてしまうんですよ~。だから、実は戦争映画ってほとんど見たことがないんです。
「男たちの大和」だけは例外で、子供の頃からプラモデルなんかで親しんだ大和の実物大セットにひかれて見たんですけどね。自分はひねくれているのかなぁ・・・(^_^;

それより、さきさんのブログで書いていた、いま 遊就館で上映している「戦艦大和」が見たいです~。役者が戦争経験者ばかりだそうですから、リアリティがありそうで。
さきさんはもう見ましたか?
遊就館でやっているのは来週の日曜までですね・・・行けるかなぁ?
行けなかったら、ちょっと高いけど6000円のDVDを買うしかないか。

その気持ちわかります。
「おれきみ」もそうだし、「硫黄島からの手紙」も「男たちのYAMATO」そうだけど、何が足りないって真実味が足りない。
CGがどうだとか、いくら金かけたとかやってるけど、演じてる役者から哀愁が漂ってない。昔の戦争映画と比べて、何が違うって役者が違う。
「連合艦隊」とか「大日本帝国」とか「二百三高地」とかは、やっぱり臨場感があって面白いもの。戦争に行った役者や監督が作ってるから、凄みが違いますもんね。
戦争映画はついつい期待して観に行っちゃうけど、何か気持ちが入り込めないところが確かにあるんですよね。最近の戦争映画は「反戦メッセージ」がくどすぎる。これがあるから白けちゃう。
戦争や敗戦という歴史的事実そのものが悲惨なのに、わざわざ映画の中で「平和の尊さ」みたいなものを視聴者に見せよう見せようとする作者の意図がしつこい。逆プロパガンダみたいな。

「おれきみ」の中で一番よかったのは、長門 裕之(特攻隊員の祖父役)のシーン。ちょい役で、大したセリフもないのにその姿にものすごく存在感があるんですよ。こういう役者を使ってほしいな~って思いますね。

「TOKKO-特攻-」公開規模小さく、観るチャンスも少なそうですが
ご覧になられましたら、是非、感想をお聞かせ下さいm(._.*)m

>さきさん & くわっぱ上等兵さん

たぶん、自分もさきさんの年代の頃だったら、もっと素直な気持ちで映画を見ることが出来たと思うんですよ~。だけど、ある程度社会人をやっていると、だんだん素直さがなくなってきて、つい裏読みする癖がついてしまうんです。雑誌の記事なんかでも、おすすめの店とかが出ていれば、それを記事とは思わず広告として見てしまうとか・・・。
そういうことってありますよね?> くわっぱ上等兵さん(^^;

長門 裕之は良かったですかー。
最近はただのエロ親父と化しているかと思いましたが(笑)、やはり熟した俳優の本領発揮ってところでしょうか。

>けずさん

わざわざお越し頂いてのコメントありがとうございます。
けずさんお住まいの岩手でも上映すればよいのに、って思います。
反響が大きければ、上映地域が増えるって事もあるのかなぁ。
見に行って良い映画だったらネットで熱烈宣伝してみようかな。

よろしければまた遊びに来てくださいね。

ありんすな。
最近、私も感受性が衰えてきたような気がします。ショボン・・・
そんな私が少年のように熱くなれるのは、戦争映画と日本人メジャーリーガーの活躍と侘び寂びの効いた時代劇(忠臣蔵とか)なんですよ。
・・・後はないのです。
女性に例えると、化粧水のように潤いを与えてくれるもので、子供に例えると、日曜の朝やってる○○レンジャーみたいに、夢と希望を与えてくれるものになるのです。

戦争映画は初日に見に行き、戦争ドラマもチェックする私にとって、期待する分いつも裏切られているような気がします。
なんつーか、後に残らない映画が多いですね。
良くも悪くも誇張している部分が多すぎるというか、視聴者に考えさせる余地を与えない。戦争映画は現代と時代劇の中間みたいなもんではないかと思うから、どちらでもないし、またどちらでもあるということを考えて映画を作ってほしいもんです。
戦争がいいとか悪いとかなんてどーでもいいと思うんです。
「戦争映画を見て平和の尊さがわかりました」ってテレビでコメントしているのをみて、「ほんとかね~」って思っちゃう。

光の中に闇があり、闇の中に光があったり。
生の中に死があり、死の中に生があったり。
正義の中に人間の本性があったり、人間の本性の中に正義があったり。
武勇の中に悲劇があったり、悲劇の中に武勇があったり。
・・・みたいな、人間とは何かというもっと大きな哲学を与えてくれる、そんな映画が見たいのであります。

「おれきみ」見てきました

 ネタばれぽいけれど、雑感
 冒頭の伊武雅刀の大西中将の「命令」「志願」の台詞は要らんかな。
 大西中将の最後はもう少し・・・・・
 岸恵子のトメさんは石原慎太郎の言う「菩薩」ではなく「(自由の)女神」と言う感じかな?菩薩は受け入れるだけで戦わないと思うので。
 映画の最後に出てくる本物の「トメ」さんの写真からは、何も語らずとも「菩薩」が感じられました。
 不覚にも涙が何度も溢れました。
 俳優陣も、脇役がよく固めてあったのが良かったです。
 長門裕之は、ほんとちょい役とも言えますが、千両役者ですね。そう言えば、実弟の津川氏は「みんなで國神社に参拝する国民の会発起人」の一人でしたね。
 あと石原慎太郎監修らしいというか「國神社」という台詞がきっちり入っていましたね。
 記憶が新しい内に、是非「TOKKO」見てみたいですが・・・・・

 映画を見たからでもないですが、やはり特攻は「是非」を越えて「散った方々」に敬意と感謝を忘れてはならないと思います。

>くわっぱ上等兵さん

年齢とともに様々な経験を重ねるせいか、ちょっとやそっとのことでは感動しなくなりますね。・・・(苦笑)知識が邪魔をしている面もあるかも知れません。
映画はむしろ完全なフィクションの方が面白い気がします。実話をドラマ化・映像化すると、どうしてもツッコミたくなってしまいますね。
やっぱり映像より文章の方が、想像力を働かせる必要がある分、感情移入もしやすい気がします。
「東京タワー」なんかも本で読む方がよっぽど良かったと思いますよ。

>tonoさん
「おれきみ」には大西中将もでてくるんですか?
大西中将は、本で読んでいてもなかなか人物像がつかみにくい所があります。「特攻は統率の外道」と言ったり「反対するヤツは叩き斬る」と言ったり「特攻に狎れてはいけない」と言ったり・・・戦争末期にあってかなり神経質になっていた部分もあったようですし。映像で見ると、そのイメージが固定化されてしまいそうですね・・・。

石原嫌いの人の感想では無理に「靖国神社」を言わせていて嫌らしい映画だ、というのがありました(--;
「TOKKO」はtonoさんお住まいのところから見に行くのはは厳しいですね・・・。

大西中将

 最初と最後に登場します。
 中将の信念は「特攻は統率の外道である」 「わが声価は棺を覆うて定まらず、百年ののち、また知己なからんとす」 に有るように思えます。
 レイテ防衛で特攻を決めたときに、小田原参謀長に語ったと言われる言葉が、現在の所、本心のように思えています。
 『これは、九分九厘成功の見込みはない、これが成功すると思うほど大西は馬鹿ではない。
 では何故見込みのないのにこのような強行をするのか、ここに信じてよいことが二つある。
 一つは万世一系仁慈をもって国を統治され給う天皇陛下は、このことを聞かれたならば、必ず戦争を止めろ、と仰せられるであろうこと。
 二つはその結果が仮に、いかなる形の講和になろうとも、日本民族が将に亡びんとする時に当たって、身をもってこれを防いだ若者たちがいた、という事実と、これをお聞きになって陛下御自らの御仁心によって戦さを止めさせられたという歴史の残る限り、五百年後、千年後の世に、必ずや日本民族は再興するであろう、ということである。』
 
 『大西は、後世史家のいかなる批判を受けようとも、鬼となって前線に戦う。講和のこと、陛下の大御心を動かし奉ることは、宮様と大臣とで工作されるであろう。天皇陛下が御自らのご意志によって戦争を止めろと仰せられた時、私はそれまで上、陛下を欺き奉り、下、将兵を偽り続けた罪を謝し、日本民族の将来を信じて必ず特攻隊員たちの後を追うであろう。』
 
 『私は生きて国の再建に勤める気はない。講和後、建て直しのできる人はたくさんいるが、この難局を乗り切れる者は私だけである。』

 到底文章に残せる内容では無いわけですが、特攻は『戦闘』ではなく、護国の為の講和の条件と、その後の日本民族の為の『負け方』だと言うことですね。ある意味それは言い得て居たわけですが・・
 ご存じのように、「上、陛下を欺き奉り、下、将兵を偽り続けた罪を謝し、日本民族の将来を信じて必ず特攻隊員たちの後を追うであろう」との言葉通り、玉音放送の翌日自決していますね。

 映画では、ちょっと威勢が良すぎたかな?
 私のイメージは、伊武ではなく、森繁でも三船でもなく、強いて言えば小林桂樹といえば解りますか?



>tonoさん

返信が遅くなりすみません。

「おれきみ」は知覧で陸軍の話なのに、なぜ海軍の大西中将が出てくるのかな?と、思いました。
「特攻生みの親」として扱われたか、戦死した特攻隊員の後を追ったのが大西中将と宇垣纏ら(どちらも海軍)だけなので、特攻を描くストーリー展開上、登場させたのでしょうか・・・。
たしかに、「ここに信じてよいことが二つある・・・」のくだりは戦後を生きる者にとっては衝撃的なセリフですが、実際に特攻を行った人の中に、そのように思っていた人が果たしてどれだけいたのかがとても気になっています。

大西中将が「特攻生みの親」とされるのも、死人に口無しをいいことに特攻作戦の責任を大西中将に押しつけているという側面もあると思うので、そこもひっかかりますし。

以前に引用した「特攻とは何か」という本では、レイテ決戦前の様子や、自決の前の晩の様子、芙蓉部隊美濃部少佐とのやりとりや、初期特攻から特攻作戦が本格化するまでの大西中将について書かれているので参考になります。

戦争の本質を見てほしい

何故、普通の日本人とアメリカ人が殺し合いをしなければならなかったか、この単純かつ明確な戦争の本質を考えてほしい。
このテーマは第一次大戦のヨーロッパの戦場を描いたアメリカ映画 「西部戦線異常なし」 にも取り上げられている。是非図書館などでビデオを借りてみてほしい。そして、考えてほしい。何で我々が殺し合いをする必要があるか。いかにしたら、防げるか。


>魂さん

はじめまして。コメントありがとうございます。
なんで戦争するかと言ったら、外交の延長としての武力行使をまだ世界中のどの国も否定できない状況があるからでしょう。いかにしたら防げるかと言ったら、もう歴史から学ぶ姿勢を大切にするのが、遠回りなようで一番の王道かと。

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