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ある元特攻隊員の回想-2   

このエントリーは、「ある元特攻隊員の回想」の続きで、「語られざる特攻基地・串良―生還した「特攻」隊員の告白」よりの引用となります。

photo

元特攻隊員の方の心情を吐露した内容でもあり、多言を弄するのは失礼にあたるかと思いますので、いつものような私のコメントは、控えめにしていきたいと思います。
「特攻隊員に指名されたときのあなたの心境は?」

かつて特攻隊員だったものにとっては、胸の疼くこの質問を二度や三度は必ず受けたことがあるだろう。この問いに対して、真実の胸の内をあかし答えた人は、はたして何人いただろうか。

戦後、”あの時”の自分を、あからさまに語る勇気が芽生えたのは、敗戦から20年も経た昭和40年代に入ってからだったと思う。40年代の初期も本音を語るにはまだまだ難しい空気が支配していた。

なぜか?旧軍人は、それほどかつての強く勇ましいイメージを大切にし、弱さを外にさらけ出してはならないと言う、暗黙の固い殻の中に閉じこもっていた。このような基本的な態度は、現在でも決して変わってはいない。ただ、時の経過が、自由に語りかたらしめる環境を与えてくれた、とでも言うべきだろうか。

(略)
P.65~
特攻隊員だった者の中で多くのものは、隊員となった"あの日"の心境を、「怖くなかった」「特別意識しなかった」「覚悟をしていたので格別の動揺はなかっ た」などなどじつに泰然とした述懐をしてきた。40年代以前は、おそらく元隊員のほとんどの者から、このような一種の頼もしい感想が聞かれたにちがいない。

この答えが、鍛えに鍛え抜かれた人達の口からでた言葉であるならば、その強固でひたむきな心情も、その根元を察し、うなずくことができよう。だが、私たちのようないわば青二才の未熟者が、いかに時代がそうであったからにせよ、本当に大多数の人が何の動揺も感じなかったとしたら、それはまさに驚異である。しかしよく考えてみると、何か人間らしさに欠けた不自然さは、聞く人をして慄然たる印象を与えはしまいか。

こんな強い人たちの中で、おそらく極小と言える少数派に属していたであろう私。その弱さや不甲斐なさは、語るも恥ずかしい格別の者であったと言える。

忘れもしない"あの日"私は指名されていた。私は、どうして私が・・・・・どうして・・・・・、なぜ?という気持ちで動転してしまい、茫然自失の状態であった。その背景をなしていたものは、父がすでに亡い、長男である私が、よもや・・・・・という自己中心的な甘えであった。

いかに諦めようと努力しても諦めきれないこの複雑な心境。吹っ切れない生への執着、小さな私が巨大な足で大地に踏みつけられ、わめきながら地中に没してしまいそうな圧迫感・・・・・。

私は、二度と味わいたくないあの苦衷を、多くの人たちが本当に持っていなかったとするならば、その比類なき平常心はいったい何によって培われたのであろうと思った。私は率直に、この人たちの強靱な意志に畏怖の念すら抱いていた。そして、その根元をぜひ知りたいものだと願い続けてきた。

(略)
P.67~
私の長年の思いは杞憂に過ぎなかった。
40年代以前に、私が畏敬して止まなかったその人たちも、時代の経過と多彩な戦記や記録の出現に力を得て、もう一つ真実を語る心境に変化したことだ。そしてわかったことは、鉄の意志を持った男は意外に少なかったと言うことである。

次回に続きます。




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